SpaceXで気づいた「知るのが遅い」問題と、AIに監視させる構想

No.001AIとの開発連載 第1回読む時間:約4分
この記事で分かること
  1. SpaceX上場のニュースを知ったのは、最初の報道の約1か月後だった。
  2. 「知るのが遅い」なら、AIにニュースを見張らせればいいと考えた。
  3. ところが動かしてみると、AIに私の思い込みを崩された。

はじめまして、モムハンです。投資の知識はほとんどない素人ですが、AIを頼りに「米国株のニュースを見張らせたら、大きな値動きに早く気づけるのか」を確かめる公開実験をしています。うまくいかないことばかりの奮闘記です。

第1回は、始めたきっかけと、最初に作った仕組みの話です。なお、私は実際の売買はしていません。特定の銘柄を勧めることもしません。

知ったときには、もう上り坂の途中だった

2026年4月の終わり、SpaceX(スペースX)が上場するというニュースを、ニュースアプリのトップ記事で知りました。

ひとこと解説上場(じょうじょう):会社の株が証券取引所で売り買いできるようになること。SpaceXは2026年6月12日に上場しました。

そのときの感想は、「ふーん、イーロン・マスクがやっている、噂のSpaceXか。もし株を買えたら、将来上がるのかな〜」くらいのものでした。

あとで調べると、最初の報道は4月1日(その前から、界隈では噂があったようですが)。そして宇宙関連の株はそこから上がり続け、5月の終わりには平均で2倍以上になっていました。たとえば、3月30日の底から5月末の天井までで、次のように動いています。

  • Rocket Lab(小型ロケットの打ち上げ):+161.8%
  • Redwire(宇宙で使う機器):+235.9%
  • Intuitive Machines(月面着陸機):+179.5%
  • Firefly Aerospace(ロケット・月面着陸機):+149.0%

(あとから見た数字で、いちばん安いときから、いちばん高いときまでの動きです。銘柄を勧めるものではありません)

私が知ったのは、その上り坂のちょうど途中です。

おもしろいのは、天井が上場の日ではなかったことです。いちばん高かったのは上場の2週間ほど前で、上場の日にはそこから4割近く下がっていました。株価を動かしたのは「上場の日」ではなく、「上場するというニュース」のほうでした。

このニュースを知ったのは、自分から積極的に取りにいったからではありません。有名なニュースアプリで、トップに挙がってきたからです。なのに、そのタイミングで宇宙関連の株(米国で期待されている銘柄)を買っていても、利益を取れた。このことにびっくりしました。

同時に、こうも思いました。アンテナを張って、自分から少しでも早く情報を取りにいけば、利益を取るのはもしかして簡単なことなのでは?

だから、AIに見張らせることにした

大きく動くきっかけになるニュースは、たしかにある。でも個人は、そもそも知らないか、知っても遅い。英語のニュースを毎日追うのは、正直むずかしいです。

それなら、見張る役をAIに任せればいい。AIを「投資のプロ」兼「開発のプロ」として使えば、個人でもできるのではないか。そう考えて、2026年5月24日に仕組みづくりを始めました。本格的な開発は初めてなので、開発そのものもAIに任せています。

仕組みはシンプルです。

  1. AIが見張る会社を提案し、私がOKを出す
  2. ニュースを30分〜1時間ごとに集め、関係ありそうなものをAIが判定する
  3. 「買い候補」が出たときだけ、私にメールが届く

サーバー代は1か月300〜500円ほどです。

「全部AIまかせ」は10日でやめた

最初は、会社選びもニュースの選別も、全部AIに自動でやらせていました。ところが、AIが「もう起きた後の話」や「業界の違う話」を見分けられず、判定に回ってくるニュースの大半が役に立ちませんでした。

そこで作り始めて10日ほどで、会社を加えるときは必ず私がOKを出す形に切り替えました。**「AIが提案して、人が決める」ほうがうまくいく。**これが最初の学びで、いまもこの分け方を続けています。

でも、思ったとおりにはいかなかった

約4か月動かして、AIが判定したニュースは633件。そのうち「買い候補」のメールは0通でした。

自分では評価しきれなくなって、AIに点検を頼みました。

AIとのやりとり(要約)
私
いまのやり方で、正しい道を進めているのか確かめてほしい。
AI
「ニュースを速く見つければ勝てる」という最初の仮説は、この仕組みの記録でほぼ否定されています。判定が遅れた件のほうが、成績が良かったからです。
私
じゃあ、SpaceXのときは何が効いていたの?
AI
「速く知ったこと」ではなく、「上場という決まった予定の前に持っていたこと」だと考えられます。

「速さ」が大事だと思って作った仕組みで、その前提をAIにあっさり否定されたわけです。

次回:効いていたのは「速さ」ではなかった

ただ、「早さは関係なかった」わけではありません。あとで整理すると、早さには2種類ありました。数分〜数時間の「速さ」と、数週間の「早さ」です。

次の回では、AIが私の仮説を否定した日のことを書きます。思ったとおりにいかないことも含めて、この実験を記録していきます。

この記事は投資助言ではありません。特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。投資は自己責任でお願いします。→ 免責事項