Make(メイク、旧Integromat)は、処理の流れを丸と線で描くビジュアルエディタが特徴の自動化ツールです。最大の魅力は無料枠の広さで、月1,000オペレーション。Zapierの無料枠(100タスク)の10倍にあたり、個人の軽い自動化なら無料のまま運用しきれる数少ないツールです。このページでは「1,000オペレーションで実際どこまでできるのか」を計算しながら検証します。

まず「オペレーション」の数え方を理解する

Makeの自動化(シナリオ)は「モジュール」と呼ばれる処理ブロックをつないで作ります。課金単位のオペレーション(ops)は、モジュールが1回実行されるたびに1消費です。

例えば「メール受信 → 内容を整形 → スプレッドシートに追記」というシナリオは3モジュール構成なので、1回動くたびに3 ops消費します。ここを把握しておくと、無料枠の見積もりが正確にできます。

もうひとつ重要なのが実行間隔です。無料プランのスケジュール実行は最短15分間隔。「即時性が命」の自動化には向きませんが、日次・週次の定型処理なら問題になりません。

無料枠1,000 opsの実例3本

実際に組める構成で計算してみます。

例1: 問い合わせフォームの通知+記録(約180 ops/月)

フォーム受信をトリガーに、内容をLINEやSlackに通知し、スプレッドシートに記録する。3モジュール構成で、問い合わせが月60件なら 60×3=180 ops。無料枠の2割で、フォーム対応の転記作業が消えます。

例2: 毎朝の情報収集ダイジェスト(約280 ops/月)

RSSを毎朝1回チェックし、新着記事をまとめてチャットに送る。RSS取得+フィルタ+送信の3モジュール+記事ごとの処理を見込んで1日9 ops程度、月で約280 ops。

例3: SNS投稿の使い回し(約200 ops/月)

スプレッドシートに書いた投稿ネタを、毎日決まった時間にXやInstagramへ投稿する。読み取り+整形+投稿で1日6〜7 ops、月約200 ops。

この3本を全部動かしても約660 ops。**「個人の定型作業を3本自動化して、まだ3割余る」**のが1,000 opsの体感です。

無料枠が枯れるパターン

逆に、次の使い方をすると1,000 opsはすぐ消えます。

  • 件数の多いデータ処理: 1件ごとにモジュールが動く構成で数百件を流すと、1回の実行で数百〜数千ops消費する
  • 短い間隔のポーリング: 15分ごとにチェックを回すだけで、ヒットゼロでも月2,880回トリガーが動く(トリガーの空振りも1 opsかかる点に注意)
  • モジュール数の多い複雑シナリオ: 10モジュール×毎日数回で月1,000は簡単に超える

つまり無料枠は「低頻度×少モジュール」なら余裕、「高頻度 or 大量データ」なら即枯渇、と覚えておけば大きく外しません。

有料プラン(Core)に移る判断基準

有料のCoreプランは$10.59/月〜(年払い)。移行を検討するサインは次の3つです。

  1. 月の後半にops切れでシナリオが止まるようになった
  2. 15分間隔では遅い(即時性が必要な)自動化を作りたくなった
  3. 動かしたいシナリオ数が増えて、無料枠の管理自体が手間になった

月1,000円強で「自動化が月末に止まるかも」という心配から解放されるので、業務で使うなら移行は早めが安全です。それでもZapierの同等プランよりは安く済みます。

まとめ

  • 無料枠1,000 opsは3ツール中もっとも実用的。個人の定型作業2〜3本なら無料で回る
  • オペレーション=モジュール実行回数。「頻度×モジュール数」で事前に見積もれる
  • 業務利用でops切れが見え始めたら、$10.59/月のCoreへ

3ツールの選び方の全体像は n8n vs Make vs Zapier 徹底比較 へ。Makeの新機能・活用テクは週刊レターで毎週紹介しています。

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